JR東海は、人里離れた秘境駅をめぐる人気の観光列車「飯田線秘境駅号」を2021年秋も運転します。
「秘境駅」とは、山中などで駅周辺に人家や人の気配が全く感じられず、鉄道以外の手段で到達することが難しい駅のことです。鉄道愛好家・牛山隆信氏が命名し、自身のWebサイトで秘境駅ランキングを紹介しています。その中で上位10位以内に入る4駅(小和田駅・田本駅・金野駅・中井侍駅)をはじめ、特急列車では通過する秘境駅に次々と停車するのが、春と秋を中心に運転される急行「飯田線秘境駅号」です。愛知・静岡・長野の3県にまたがる飯田線を舞台に、非日常感あふれる鉄道の旅を楽しむことができることで毎回好評の列車です。
この秋は11月20日(土)〜23日(火・祝)の計4日間、各日上下各1本が運転されます。すべての下り列車および、11月20日(土)〜22日(月)の上り列車は例年通り豊橋駅〜飯田駅間の運転ですが、11月23日(火・祝)の上り列車は同日開催の「さわやかウォーキング」と連動し、同列車では初となる市田駅始発で運転されます(主な駅の運転時刻は下表を参照)。
ホーム上では駅員や乗務員によるお見送りなどのおもてなしが実施されます。秘境道中の景勝地「S字鉄橋」(城西駅〜向市場駅間)などでは徐行運転され、車内放送での案内も行われます。また、乗車記念ノベルティとして乗車証明書および、秘境駅号限定マスクケースが配布されます。配布区間は下りが東栄駅〜大嵐駅間、上りが小和田駅〜浦川駅間の予定です。
373系3両編成により全車指定席で運転されます。急行券・指定席券は乗車日の1か月前10:00から全国のJRの主な駅で発売されます。また、「飯田線秘境駅号」を組み込んだ旅行商品がJR東海ツアーズなどの旅行会社で発売されます。
JR東海は、「飯田線秘境駅号」で季節の移ろいを感じる秋の列車旅にぜひ出かけてほしいと話しています。